生物たちの繁殖行動に出会えるのは本当に貴重な事。
ほぼ毎日、海に潜って、生物達を観察しています。
僕の場合、1年で500本くらい。
1番潜っているガイドのカツキだと、1年で600、700本くらい潜っているんではないでし
今日も観察してきた、このアマミホシゾラフグが作りあげるミステリーサークルを例にとって考えてみよう。
このフグは、3月の2度目の大潮のタイミングでシーズン初の産卵行動を行い、
4月から7月の間、同じく大潮のタイミングで繁殖行動を行う。
大潮は、例外を除いて月に2回あるから、全ての大潮で繁殖を行う個体の場合で1年で7回。
ミステリーサークルは、1番美しい状態は一度の作成で1日きりなので、1年で7日しかない訳です。
当然、その7日間の中で荒れてダイバーが潜れない日も出てきたリ、
そのタイミングでその場所にいけなければ観察が出来ない。
ずっと今の場所でフグが産卵をしてくれたとして、
あと30年、潜り続ける事が出来たとしても、30×7日で210日。
一生で210日しか観察が出来ないんだぞ!!
しかもそのタイミングで写真を撮れるかどうかなんて、その日ガイドだったら撮れないし。
目の前で見てる景色って、本当に、価値がある。
そんな事を改めて考えたのは、今日は君の出産に立ち会えたからさ
クマノミの産卵行動です!
奄美大島の場合、元気な個体は、3月に2回、4月~6月は3回、7月、8月はちょっと落ち着いて月1回くらい。
9月に2回、10月に2回するかな。
合計17回ほど産卵を行います。
(THE・クマノミの場合)
産卵する回数も多い為、良く卵は見かけると思います。
この様に、世話をする姿も良く観察出来ます。
観察していると楽しいので、是非リクエストして下さいねん。
話は戻って、産卵シーンの貴重さについて。
元気な個体で1年で17回するという訳ですが、
産卵した卵が孵化するまでは水温にもよりますが、およそ8日間。
8日間、ずっと卵がある訳ですから、観察もしやすい訳です。
1年で考えると、一つの場所でも8日×17回で136日観察のチャンスがある訳ですからね。
しかし!!
産卵にかける時間はわずか60分程度。
1時間×17回で1年で17時間しかチャンスが無いという事。
その17時間にダイバーが潜っている時に巡り合うってどんだけーーーー!!
なのが分かってもらえるでしょうか。
上の個体を見ると、卵を産むための卵管が見えてます。
卵を産み、精子をかけ、受精させる。
イソギンチャクが当たらないよう、イソギンチャクを噛んで場所を確保しながら、
必死に産み付ける姿に心を打たれた久しぶりのシーンでした。
ちなみに去年はハナビラやセジロ、カクレ、クマノミで合計6、7回の産卵シーンを目撃!
今年も多くの出会いがありますように。
ふるた
★世界トップのガイド会所属★
ネバーランド古田直基24日更新中★
ガイド会【世界の海ブログ】もご覧ください。
今回のテーマは・・・「適正ウエイトの話」
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