エンリッチド・エア・ナイトロックスで潜りませんか？

エンリッチドエアナイトロックスって何？

通常、ダイビングで使うタンク（シリンダーとも言われる）中に入っているのは、陸上と同じ空気を圧縮したものです。空気の中の気体の割合は、酸素２１％、窒素が７８％、その他の気体が1％です。

エンリッチド・エア・ナイトロックス（以下EANx）は、気体の中の酸素を高くすることで窒素の量を減らした気体のことです。酸素を３２％にしたとしたら、３２％のナイトロックス、酸素を３６％にしたら３６％のナイトロックスが出来る訳です。
使われるEANxは、酸素分圧を３２％〜３６％にしたものが一般的です。
体内に取り込まれる窒素が少なくなることで、ダイバーにはたくさんのメリットがあります！より安全で、楽ちんに、それでいていつもより長く、ダイビングを楽しむための装置です。

エンリッチドエアナイトロックスを使ってダイビングするメリット

１．無減圧潜水時間（ＮＤＬ）が長くなり、ゆっくりと潜水出来る

	空気		Nitrox32
水深２４m	３０分		４３分
水深３０m	２０分		２８分

ナイトロックスを使うと表のように無限圧潜水が伸びます。
無限圧潜水時間とは、その水深に潜っていられる制限時間の事です。ＮＤＬとも言われます。
ダイバーたちがたまに言う「DECO（デコ）が出ないように」と言うのは、「NDLを超えないようにダイビングするように」という意味です。
【DECOが出ないように潜っているのが無限圧潜水時間を守ってダイビングをしている】普段のみなさんのダイビングは無限圧潜水ということです。
【DECOが出る】というのは、無限圧潜水時間を超えてダイビングをした場合の事を言います。減圧潜水と言います。減圧＝デコンプレッションを略してデコと言っています。ちなみにNDLは「ノー　デコンプレッション　リミット」の頭文字をとって、NDLです。

２．減圧障害のリスク軽減
　　エンリッチド・エア・ナイトロックスを使うと、通常の空気で潜水するよりも体内に取り込まれる窒素の量が少ない為、減圧症になるリスクが軽減され、安全性が高まります。

３．疲れにくい
体内に取り込まれる窒素の量が少ないため、潜水後に体に残っている窒素の量も減ります。そのため、潜水後の疲れを感じづらくなります。1日1本使うだけでも結構変わりますよ。

４．窒素酔いのリスク軽減！
深場に行くことで窒素が麻酔作用を起こす窒素酔いも、エンリッチを使えば窒素の量が少ないので起こりにくくなります